カラヤン/ベルリン最後の日本公演を聴く
昭和63年だかのカラヤンの最後の日本公演は、私の知る限りでは3プログラムがNHK-FMで放送されて、私は大切に保存している。
久々に全て聴いた。
私自身が当時よりははるかに修練を積んだせいもあるが、記憶よりも、あらが目立つ。悲愴など、楽聖オケじゃなくて、学生オケみたいなバラバラぶりだ。これはこれで貴重な録音。なんせ、これでもカラヤンベルリン。笑える。
3プログラムは以下の通り(組み合わせと順番はたぶん合ってる)。
モーツァルト 交響曲第29番
チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」
ベートーベン 交響曲第4番
ムソルグスキー 組曲「展覧会の絵」
モーツァルト 交響曲第39番
ブラームス 交響曲第1番
カラヤンがねばっこくやりすぎて、オケが集中力を切らしたのがバラバラの原因のようにも聴き取れるし、体が不自由になっていたため指示が不明瞭であったせいかとも思える(テレビ中継がなかったので想像)。
しかしながら、どのプログラムも、違う曲かと思わせるほどの重厚さに支配され、その音響の中に身を置く幸せを感じる演奏。
これは、小澤やムーティのような、電子音楽のように緻密さで駆け抜けていく音響とは別の心地よさで、老境のカラヤンとバーンスタインあたりでしか聴けない響き。それ以降の世代ではちょっと味わえないかも...と魅力を再認識したしだいです。をを、美しい。でもヘタ。笑える。
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