叩き叩かれ、後期高齢
一般の人が下記引用の記事を読めば、「自治体が取らなくても良い保険料を徴収したので、特別に返金した」という事件があったと思うことでしょう。
所詮、一般紙の記事なので、詳細は不明確ですが、当該自治体の事務処理は、社会保険庁の指定した事務処理要領、もしくは、情報交換媒体作成仕様書、もしくは、高齢者の医療の確保に関する法律、に則っているのでは。
皆さんにも馴染みのあるところでは、携帯電話などの料金プランの変更でも、変更手続き後、最長1ヶ月近く反映しません。そういう手続きは、月(月度)締めで処理されるため、手続きから処理までの時間が無駄になります。カード会社などでは、その処理サイクルが極力短くなるよう、コンピュータシステムの改修や事務作業の改善など、創意工夫を重ねているのです。
保険料の年金天引きですが、これも仕組みは同じで、窓口で事務処理した後、社会保険庁へその旨依頼を出して、社会保険庁側で天引きの体制が整うまで、最長2ヶ月近くかかるといのが、社会保険庁の提示する事務要領です。各自治体が社会保険庁(年金)に天引きして頂くにはこの定めに従わざるを得ません。
正直のところ、カード会社などがもっと短いサイクルで処理しているのをみると、社会保険庁も何とかならないのかという気持ちもありますが、それは、あくまで社会保険庁の問題であって、自治体に対して「ミス」と言い切ってしまうのは、やや言いがかり的な印象。
社会保険庁の年金天引きに限らず、保険料徴収には「還付」という仕組みがあります。何らかの事情で多く徴収した場合、多く納めた額を返すわけです(介護保険法で言えば第百三十九条。高齢者の医療の確保に関する法律では、介護保険法のこの部分を準用することになっています。)。住民税の「年末調整」も多く納めた額の一部が返ってくる仕組みで、サラリーマンの皆さんならよくご存知でしょう。
以下の記事では、その「還付」にまで触れているので、記者は仕組みというか、法に則った事務であることを取材できていると思われるのですが。細かい制度なので、小さな紙面の中で載せきれないことがあったのかも知れませんが、記事が記事だけに、大新聞をしていささかアバウトすぎでは。
というか、もうじき、法施行後はじめての年金支給日を迎えるわけで、思いもかけない額を天引きされる一般世論の不満に相乗りするべく「口撃」準備をしているのかなと思ってみたりして。
◆◆ 以下、記事より引用 ◆◆
後期高齢者医療、故人に保険料天引き通知 佐賀・唐津
2008年04月07日22時33分
75歳以上の高齢者を対象に4月スタートした後期高齢者医療制度で、保険料を年金から天引きする通知書が、2月に亡くなった佐賀県唐津市内の女性(当時99)宅に届いていたことが遺族の話で分かった。同市は、1~3月に亡くなった人や市外へ転居した人ら約200人についても同様に今月分の天引きを止められない恐れがあるとしている。
唐津市保険年金課によると、女性は2月2日に死去していたが、今月15日に給付される女性の2月分の年金から保険料が天引きされる恐れがあるとしている。市ではこの人を含め他の約200人について、今月2日に保険料額通知書を送る際、天引きしてしまった場合は市が2、3カ月後をめどに還付するとの案内文を作って同封したという。
佐賀県後期高齢者医療広域連合によると、この制度では、県内の各市町が昨年12月末に保険料の天引き予定者のデータを作り、県国保団体連合会などを経由して社会保険庁に転送。このデータをもとに4月に給付する年金から天引きすることになっている。しかし、死亡や転居した人の情報は2カ月に1度しか更新しないため、他市町でも同様に1~3月に亡くなった人の保険料を天引きしてしまうミスが起こりうる、という。
◆◆ 引用おわり ◆◆
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